改めて日本代表

日本が勝った事で、岡田さんや協会に対するブーイングが終息。


勝利って恐ろしいわ。




ただ岡田さんの下での数年間の内容と、結果としての勝利は同じものではない。


岡田さんの育てた代表がカメルーンに勝てる確率は10%くらいだった。


その10回に1回が昨日だったというだけの事。それで浮かれてちゃいかんよ。


本来岡田さんや協会の仕事は10%をもっと高い数字に上げる事であり、まずすべきだったのはその数値目標を現実的なものにする為の戦い方を決める事だと思う。


ちなみに俺の思う日本代表の現実的な目標は




「W杯でグループリーグ突破が出来るチームになること」であり、




カメルーンクラスの相手なら、30〜50%の確率で勝てるチームになっていて欲しかった。そのポテンシャルは今の日本にはあったと思う。


西部さんがこの試合前に面白い事を書いてた。

壮行試合の韓国戦に完敗すると、岡田武史監督は戦法を修正した。イングランド戦では阿部勇樹をアンカーに起用した4−1−4−1の守備重視にシフト、これで手応えを感じたのかコートジボワール戦でも同様の戦法を使った。コートジボワール戦では長谷部誠がトップ下に起用されたが、これはカメルーンボランチで攻撃の起点となるアレクサンドル・ソングへの対策だろうから、本質的にはイングランド戦と同じ戦術だと思う。

 W杯直前になって、戦術的に変化があったわけだ。

 02年大会を率いたフィリップ・トルシエ監督のときも変化があった。00年のアジアカップで圧勝した日本は、年明けの3月にパリでフランスと親善試合を行って0−5と大敗。次のスペイン戦では極端に守備的な戦術を採用した(0−1)。サンドニでのフランスに対する大敗は、アジアカップで見た夢から現実に引き戻された一戦であり、トルシエ監督は見込みの甘さを痛感したに違いない。その後、トルシエは中盤で戦える戸田和幸を重用して、アジアカップの攻撃的な戦法から運動量と球際のアグレッシブさを前面に出したW杯仕様にマイナーチェンジした。

 トルシエ監督の場合は戦術的な仕様を変えてから1年半の猶予があった。しかし、岡田監督には数日しか残されていない。今大会の結果がどうであれ、この土壇場での変更には反省点が残る。

 まず、岡田監督の分析が甘かったこと。本人は大きく変えたつもりはないと言うかもしれないが、それまでの3年間とは戦術のコンセプトがかなり違っている。これまでの日本はパスワークとポゼッションを重視し、遠藤保仁中村俊輔を軸としたチームだった。縦に行かないサイドプレーヤーの中村俊の背後に内田篤人を置き、右サイドの流動的なパスワークを攻撃の起点としていた。また、守備は前がかりのプレスが中心だった。

 変更後の日本は、サイドMFとサイドバックがセットで深く引いて守り、全体で守備ブロックを作って引き気味に構える形が基本だ。コンセプトは同じで地域的に後方へ下がっただけともいえるが、そうなるとこれまでの人選が意味を持たなくなる。中村俊、内田が外れた。中村憲剛の場所もない。深い位置からのカウンターのためには前線でキープできるターゲットマンが必要だが、これまでの3年間でそうしたタイプはほとんど使っておらず、今回のメンバーにも選出されていない。また、スピードのあるサイドアタッカーである石川直宏も選出しなかった。つまり、23人を選考した段階では戦術の変更を考えていなかったように思われる。

 アジア予選とW杯本大会は違う。だからアジア仕様と本大会仕様が変化するのは必然ともいえる。しかし、岡田監督はアジア予選用の戦法と割り切ってチーム作りをしてきたとは思えない。あくまで本大会をにらんでチーム作りを進めた結果、ここに来て見込み違いに気づいたのだと思う。この見込み違いは、マッチメークの緩さにも起因している。

 韓国、イングランドコートジボワールといった強豪ともっと以前に対戦していれば、トルシエ監督時のように1〜2年前から準備ができていたかもしれない。また、もっと世界のサッカー事情に精通した監督を選んでいれば事態は違っていたかもしれない。

 今回は岡田監督の持ち味である追い込まれて開き直ってからの強さに期待したいが、結果オーライですませてはいけない。


一番最後の「結果オーライですませてはいけない」に思わず爆笑。


どこまで炯眼なんだよこの人w。




オシムの罪として、アジア制覇できずにコンフェデ出場権を獲得できなかった事を挙げる人もいるけど、それはどうかな。


確かに強豪との試合経験があれば、早めの戦術変更が可能になったかもしれない。


でもさ。俺みたいな素人でも




日本がW杯で勝つためには、アジア仕様の戦い方でいいはずがない




ってのはわかってたよ?


コンフェデに出れないから云々ってのは言い訳にならんやろ。




さて。




次はオランダ。


初戦で勝ち点3を取った事で、かなり楽になった。


ゲームプランとしては昨日と同じか、それ以上に守備的でいいと思う。


引き分けれれば最高やね。